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コロナ禍以降の医療・福祉施設のつくり方

コロナにより確実に変化した顧客ニーズ
東:コロナの脅威が広がるようになって以降、医療・福祉施設の施主様から求められることは確実に変わりました。もちろん、コロナ以前もみなさん意識的でしたが、換気性能へのこだわりはさらに強くなっていると感じます。あと、隔離室の重要性も増しましたね。インフルエンザが大流行した5年ほど前からずっと重要視されていたけど、求められるクオリティはますます高くなっています。

神内:本当に変化しましたよね。お客様との打ち合わせでも、いちばん初めに換気性能の話をするようになりました。厚労省の助成を受けるためには、病室等を安定した負圧状態(屋外に比べて室内の気圧が低く、内側の空気が外に流れにくい状態)にしなければならないですから。

水口:あと、設備面でいうとドアハンドルや消毒液スタンドにこだわられるお客様も多くなりました。

神内:なるべく『非接触』にしたいというのは、みなさんおっしゃいますもんね。自動精算機もこの1、2年ですっかりスタンダードになりましたし、オンライン診療もすごく普及しました。

東:そういう意味では、医療・福祉業界は率先して『ニューノーマル』を取り入れたといえるでしょうね。
設備・機器・人材が集まらず困ったことも…
東:困ったこともたくさんありました。よく覚えているのが、緊急事態宣言が初めて発令された2020年4月頃のこと。オープンを間近に控えた施設があったのに、自動水栓などをなかなか揃えることができず、とても苦労しました。

神内:設備・機器をなかなか入手できない状況でした。その頃はちょうどマスクも不足していて日本中がパニック状態でしたから。

水口:スタッフ不足でお困りのお客様もおられましたね。医療事務の人材募集をかけても、思うように集まらず、オープンできないかも…と。

東:ワクチンの接種も始まり、ようやく落ち着き始めたけど、当時はかなり大変でしたね。医療・福祉施設は地域社会にとってとても重要な存在なので、お客様と一緒になって解決策を必至に探りました。
この変化はこれからもきっと続いていく
神内:私の場合、コロナの影響によって仕事に対する考え方がアップデートされたと思っています。たとえば、耳鼻科医院ではネプライザー(吸引器)をストックするためのスペースを以前より拡充したり、手摺りには日々こまめにアルコール除菌をしてもひび割れない丈夫な素材を採用したり。

東:そうですね。機能性と意匠性はもちろん、耐久性にもこれまで以上に配慮するようになりました。また、助成の申請方法等について相談を受けることも多くなったので、厚労省のHPをチェックすることも増えました。

水口:医療・福祉施設は社会にとってとても重要な存在なので、私たちも日々アップデートを重ね、お客様のお手伝いをできるようがんばっていきましょうね!

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