建築士コラム

代表の想い

松永 康宏

美しい社内環境を整備する

ラフトは創業7年目の若くて勢いのある会社ですが、さまざまな文化を熟成してきました。
その中の一つに「社内環境を美しくする」があります。社内環境を美しくするためには、2つの要索が必要だと考えています。
それは「美しいものを体験すること」。
最近読んだ本の中にブルネロ・クチネリの「人間主義的経営」があります。著者のクチネリ氏が経営する会社は、イタリアにあるカシミアセーターを主としたアパレルメーカーです。

イタリアの原風景と言えるようなソメレオ村の丘の上に建つ「美しい古城」が、本社のオフィスとして使われています。
一方、ラフトのオフィスでは、打ち合わせ室の空間に合わせて絵を飾り、1970年代にデザインされた家具を中心に選定しております。
70年代にデザインされた家具が今も残っている理由のひとつとして、一時的な流行で終わらない美しさを持っているからだと思います。長い時間を過ごすオフィスだからこそ、美しいものと自然に触れる体験が大切だと思います。
そして「美しい環境をつくること」。
6年前に塚越会長が経営されている寒天メーカーの伊那食品工業株式会社を見学しました。
岐阜県伊那市にある本社兼工場は3万平米にも及ぶ敷地に建っています。その工場は緑豊かな庭で囲まれており、素晴らしい環境でした。その庭の手入れを従業員皆で、役割分担やルールを設けず全て自主的に行なっているそうです。

また、庭を手人れする掃除用具室も見学したのですが、道具が整然と並べられておりました。ただ驚いたことに置き場所は明確に決まっていないそうです。
「次の人が使いやすいように」と考え片づけているだけとのことでした。

その後、塚越会長の講演を聞く機会があったのですが、このような素晴らしい環境も最初は違ったそうです。
昔は寒天工場は床が水浸しで長靴でないと作業できない環境だったため、近所の方からは不快な工場として思われており、なんとか立派な環境にしたいと思い積み上げてこられたようです。

クチネリや伊那食品工業のように美しいものを体験しつくる循環を、これからもラフトの文化として熟成させたいと思います。
数年で成熟する文化ではないですが、10年後にはきっとそのようになっています。まずは想う事、そして実践する事で、少しづつですが未来を切り開いていきたいと思います。
(左)ブルネロ・クチネリ氏が経営する本社オフィスの古城 (右)伊那食品工業本社兼工場にある庭園

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