建築士コラム
プロジェクトの足跡
上野 隆一
デザイン&ストラクチャー Vol.1
「箕面市船場クリニックビル」
はじめに
大阪の北摂に位置する箕面市は落ち着きのある大阪のベッドタウンといったイメージがあり、本計画地は緑に囲まれた閑静な住宅街に位置しています。
「お子様からご年配の方にも喜ばれる施設づくり」をコンセプトに、周辺環境に配慮した落ち着きのあるデザインを考えました。
「お子様からご年配の方にも喜ばれる施設づくり」をコンセプトに、周辺環境に配慮した落ち着きのあるデザインを考えました。
デザインの方向性
本建物は建物高さを低く抑えると共に、大きな外部廊下を設け、できるだけ壁面を前に出さない計画とすることで周辺環境への圧迫感の緩和を図りました。また外壁を清潔・清楚なイメージとした白を基調とし、アクセントで自然色を取り入れることで地域住民に親しみやすいデザインとなるよう計画しました。
デザインとストラクチャー
<建物配置計画>
前建物の残置杭と極力干渉しない計画とすることで、杭の撤去コスト、施工性の向上を図りました。
<合理的な構造計画>
大きなスパンで無柱空間を実現する方向に対して直行側は短いスパンとすることで1つの大梁が受け持つ荷重を減少させ、さらにデッキ床と梁を組合せた合成梁とすることで梁成を小さく抑えることができ、階高さを抑えると共にコスト縮減を図りました。
<外部廊下のディティール>
2m以上跳ねだした廊下は設備配管が通る根本部分に天井を設け、通らない先端部分は薄いスラブで構成する計画としました。そのことで、軒天井に奥行きが生まれ、圧迫感のない外観に寄与し、建物のプロポーションに構造的要素で貢献したデザインとなりました。
前建物の残置杭と極力干渉しない計画とすることで、杭の撤去コスト、施工性の向上を図りました。
<合理的な構造計画>
大きなスパンで無柱空間を実現する方向に対して直行側は短いスパンとすることで1つの大梁が受け持つ荷重を減少させ、さらにデッキ床と梁を組合せた合成梁とすることで梁成を小さく抑えることができ、階高さを抑えると共にコスト縮減を図りました。
<外部廊下のディティール>
2m以上跳ねだした廊下は設備配管が通る根本部分に天井を設け、通らない先端部分は薄いスラブで構成する計画としました。そのことで、軒天井に奥行きが生まれ、圧迫感のない外観に寄与し、建物のプロポーションに構造的要素で貢献したデザインとなりました。
おわりに
本建物では外部の繊細なディティールや仕舞に気を配る部分が随所にあり、検査、試験を含め多くの人の協力があって完成できました。
白と木で構成されたヒューマンスケールな本施設は地域に親しまれるクリニックモールになることを期待します。
白と木で構成されたヒューマンスケールな本施設は地域に親しまれるクリニックモールになることを期待します。